孤独の映画

正月なのでゴロゴロしている。たまたま撮ってあったゴッドファーザーを観ている。やっぱり何度観てもいい。1番好きなシーンは主人公のマイケルが妹の子供の洗礼式に出る所だ。教会で神の前で神父の問いかけに応えている場面と、敵対するマフィアのボス達を次々と一掃していくシーンが、交互に出てくる。マイケルの冷徹さとその裏に深い孤独を感じる。

 

ファミリーを守る為には冷徹でなければならない。神の前でも平然と嘘を誓えるのだから最後のシーンに出てくる奥さんからの問いにだって平気で嘘をつける。扉が閉まる前の奥さんの不安な表情。ファミリーの話しなのに孤独しか感じないんだよなあ。

 

音楽もいい。是非是非1人でも多くの人に観てもらいたい、お勧めしたい映画だが、なんせ暗い。話も暗いが映像も暗い。とにかく人がわんさか死ぬからな、男の人には受けがいいかもしれないが、私は私以外で女の人でゴッドファーザーがいい、と言っている人に会った事がない。そもそも古い映画なので観ている人も少ない。

 

でも、たまらなくいい映画だと思う。ゴッドファーザーて何?と問われたら、所詮、人は孤独だよね、家族でいようと、誰といようと、1人でいようと、孤独が基本であって孤独でないと思おうとしている自分達に惜しみなく、ああ、やっぱり考えないようにしてたけど、人間て孤独なんだよね、そっか。と突きつけてくる映画なわけだ。色々見方はあるだろうけど、私はゴッドファーザーからは容赦ない孤独を感じる訳だ。

 

人は所詮孤独だと思うと、とても気が楽だ。孤独だから、寂しいから人と繋がろうとしても全然いいわけだし、どーせ孤独ならずっと孤独を楽しむよ、と1人でいても良い訳だ。

 

だけどやっぱり孤独がヒシヒシ感じられて、ちょっとしたお涙頂戴映画を観るより、私はゴッドファーザー観てた方が寂しすぎて号泣してしまうのだ。