田舎者は折り畳まない

この前姉と話していて、街に住む親戚と1日遊ぶ機会があったのだが、皆折り畳みの日傘を持っていてビックリした、と言うのだ。

 

そうなのである。わたくしも数年前から街に住んでいる友、ならびに街に住んでいた友と行動を共にするようになって驚いたが、みんな折り畳み傘をご携帯あそばせている。

 

わたくしたち姉妹にとって傘はものすごい土砂降りの時にようやく日の目を見る(傘なのに日の目というのなんだが)ものであり、普段は車の中にただ転がっているだけの存在なのだ。

 

大体田舎に住んでると本当に歩かない。どこへ行くにも数キロは離れているので車で行くしかない。雨に濡れる機会は車から目的の建物までの数メートルしかない。数メートルのために傘を隣の車にぶつけないように開き、また入る時に閉じ、などとやっている時間にハッキリ言ってそこそこ濡れる。という事でそこその雨なら傘など差さず走った方が雨には濡れぬ。

 

という事で傘を開く機会が田舎は圧倒的に少ないのだ。都会に比べて。そんなただでさえフツーの傘も日の目を見ること無く雨に打たせてもらえないものを、どうして折り畳み傘などが雨に打たせてもらえるものか。というかそもそも折り畳み傘などタンスの中で旅行時に備えスタンバイしているだけで田舎者は常のクセでそこそこの雨なら濡れてなんぼなので、旅先でそれこそ雨に降られたとしても折り畳み傘も折々と重なった骨をめいいっぱい広げる夢を見ているであろうに、その夢を叶えてあげる事も叶わぬ。なんてたってカバンからモタモタと出して差した後にそれを手に持って歩く事のめんどくささったらない。

 

そんなこんなで先月お目当てのバンドのライブを見るために街へ行った時も傘など持たずに行ったのだが、ライブが終わって駅から出ると雨が結構降っている。屋根つたいに歩いても限度があるので大変濡れた。街を行く人はそれこそ皆折り畳み傘を広げて慣れた手つきで傘を差していく。

 

しかしやはり街で傘を差すのは田舎者にはストレスでしかない。田舎で傘など差しても人にぶつかる危険性はゼロに等しいのでのびのびと歩けるが街を歩くには気を使う。電車の中でも気を使う。ああ、いやだ。ストレス。それなら少々の雨に降られた方が精神衛生上大変よろしい。風邪をひいて会社を休めたら尚よろしで、いい事ずくめではないか。

 

うむ。しかし1人の場合はそれでいいが、誰かと行動する時の相手の気持ちになったら傘も持たずにビショビショと濡れている人と行動していたら、周囲に新手のイジメかと思われて相手の人格疑われてしまうかもしれない。または相手に気を使わせスっと傘をさして出させてしまうかもしれない。

 

そんなこんなで折り畳み傘を携帯あそばせる事にこれからはしようではないか。