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タピオカ

祝日だったので子供を預けて社畜の日。工場へ行き用事を済ませて立ち去ろうとすると組み立てをしている若者が声をかけてくる。

 

誰かと思うと、向かいの若君ではないか!!1年半ぶりくらいになるであろうか。精神的にちょっとキテしまい我が課を去ってから会ってなかったのだ。

 

大分太って、でも元気そうだ。嬉しくなって色々話す。おまけに組み立てなんていう私の興味津々の事をやっているから、話しながらそれを見ていると、工場のおっちゃんに、話は短めに!とキツくお叱りを受ける。

 

こ、こわ。向かいの若君にお別れを言って早々に退散。でも、元気に出てこれるようになって本当に良かった。良かった。なんてたってパスタくんと同じ年だもの。若いのに仕事できないくらい精神やられるのは可哀想だったから。

 

しかし他の人は、向かいの若君の事を仕事しないで給料もらえるなんていいよね、と言ったりするから私それを聞くといつもショボンとしちゃう。

 

それを言うなら給料もらえるに値する人なんてほとんどいないんじゃね?と反論したくなっちまう。自分の事は給料もらえるに値する人間だって鼻高々してると人と会話すると胸クソ悪い♡

 

事務所に戻って、仕事の事で全然パスタくんと話が噛み合わず、パスタくんの顔を御機嫌の悪い小学生の顔にしてしまう。フツーの顔がそんな感じなだけだけど。理解力悪くてすいません、と謝っておく。ご機嫌の悪い小学生顔に。

 

家に帰ると兄が色々作り置きをして子供の面倒を見て帰って行ったあとだった。お礼の電話をするとお母様が出る。

 

お母様が、兄がタピオカ作って置いといてくれたから、食べなさいね、と言ってくれる。

 

しかしどこを探してもタピオカがみつからない。大体タピオカって、ゼリーかなんか作ってくれたのか?凝ってんな、にーちゃん。と思いながら冷蔵庫を隅々まで探す。

 

おかあさん、ないよ?と電話口で言うと、あれ?おかしいわね。お皿に山盛りタピオカ作って持って行ったのに。とおっしゃる。

 

山盛りのタピオカって、想像できぬ。何かあまりお口が満足出来そうにない料理だ。

 

ふと机の上を見ると山盛りのピカタが置いてある。

 

お母様。わたくしはお母様の子だな。理解力悪いのもすぐ思い込んじゃうのも。

 

大笑いして、お母様に指摘する。おかあさん、タピオカじゃなくてピカタね!

 

ピカタは美味しかった。良かった。山盛りのタピオカなんて食べたくなかったからな。

 

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