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緑の牢獄

自治会の1ヵ月に1回ある草抜き作業に今回も遅刻してしまった。コソコソっと合流してコソコソ作業する。

長男の同級生の子のお父さんリューパパが話しかけてくる。この人はここに越して来て同じ町内の班で出会った時から他人のようなヨソヨソしさを感じないほど親しみやすかった。というのも姉の旦那さんに雰囲気がよく似ていたからだ。

長男が背が高いのは私が高いからだね、と話しかけてくる。母親の身長に影響されたんだね。と。私も小6の時に全校生徒で1番高かったような記憶があるが、長男はその倍以上は人数がいるところで全校で1番高いらしい。

私は頭の中身の方で1番になって欲しかったがそれもほら、遺伝だから仕方があるまい。トンビはタカを産まないしカエルのこはカエルにしかならないのだ。

草抜き作業から戻ってくるとそもそも公共の場所を抜いてる場合じゃないくらいうちの庭が草ボウボウ。

小雨の中草抜きを始める。TVで見たベ〇シアさんに影響されて植えたローズマリーレモンバームも料理に使われる事もなく草と同化しているし、友に影響されて植えた薔薇もあばら家を引き立たせる小道具としての役割しか果たしていないバラバラ感。

しかし何が恐ろしいって、中古で買ったこの家の前の住人が庭に植えた芝生だ。もう全く芝生庭としての役目は果たしていないのに、薔薇とかの花壇に入り込んでボウボウになっている。根を切ってもまたどこからともなく湧き出て繁殖している。

もういっそ庭をコンクリかレンガを敷き詰めてしまいたい。そうするべきだ。何故なら私は庭仕事とかに向いてないと分かったから。どこをどうしたらいいのか皆目わからない。

人は緑を欲するがこの田舎で周囲を牢獄のような緑に囲まれているのだ、ワザワザ家の庭にまで牢獄を増やしてどうする。父上は何も緑のないさっぱりとした庭が好きだと言っていたが成程その気持ちが今ならよくわかる。

緑を愛でたいなら愛でる緑は腐る程周囲の山々にある。そしてそれは全くこちらが手をかけずとも勝手に愛でる事のできるありがたい緑。山桜も藤も紅葉も若葉もあるではないか。もう庭に緑はいらぬ!

これは先立つものがないが妄想だけ先立たせて庭のリフォームを考えよう。緑の侵入者を強固に拒む堅固な庭を。



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