人間失格

雨の音を聞いてグータラ布団にくるまっていよう、と決めて目を覚ますと雨がまだ降っていない。それどころかうっすら日も差している。

まあ、いいや、もうちょっとのんびり寝てよう。グー。と寝て目を覚ますと10時だ。それで、ボーと色々考えていたらあっという間に30分たってしまう。

それでハッ!と気が付く。やばい!今日は娘と私と美容院を予約していたのだ!あと1時間しかない!

跳び起きて掃除洗濯を嵐のようにこなす。ああ!朝ご飯!どうしよう!(時間的に昼だけど!) 

息子が、かーちゃん朝ご飯みんなに食べさせておいたから、と言う。

ありがと!!

かーちゃん、昼ごはんはラーメン作っておくからさっさっとでかけていいよ。

ありがと!!

親がしっかりしないと子供がしっかりするというのは本当だな。しかし息子が何もかも自分でやるようになったのは、ゲームを愛しすぎているからなのだ。

親がグーガグーガ寝ている早朝に目を覚まし誰にも何も言われずにノンビリゲームをしたい。しかしお腹は空く。ここで鬼(母)を起こしてご飯を要求すると、お腹は満足するがゲームは小うるさく禁止される。

鬼は起こしたくない。しかし腹は空く。そうだ!自分で作って食べれはお腹はいっぱい鬼はグーグー寝たまんま!かしこい!息子かしこい!

そんなこんなで息子は急速に自立の速度を早め、母親は太宰治度(人間失格度)が加速いや増す。

かーちゃん早く出かけて、と自由を愛する息子からその内家を追い出されやしないかと一抹の不安をおぼえながら美容院へ。

話しかけないでね!!というアピールでバッ!!と雑誌を開く。パン屋の特集の本だ。ふむふむ。お、美味しそう。この近くにこんなパン屋あるんだ。帰りに買っていこう。

しかし雑誌を閉じた瞬間話しかけられる。口内炎が治っていないのだよ、話したくない。そうですね、と話を切る為の生返事。しかしめげずに話しかけてくる。めげずに私も愛想笑いとそうですねを連発して話を切りまくる。

美容師さんとの小さな戦いを終えた後はパン屋に行く。こぢんまりとしているけど、美味しそうなパンがいっぱい。たっぷり買ってしまった。

家に帰って早速食べる。卑しいので色んな味を食べたい。あっちもこっちもつまみ食い。美味しい。

美味しいけど口内炎が痛い。こんなに痛い口内炎は久しぶりだ。でもパンは食べたい。だから痛みに耐えてパンを食べる。

待てよ、そう考えるとわたくしの中の重要度がはっきりとわかる。

口内炎痛いと美容師さんと話したくない。しかしパンは食べたい。

美容師との会話<美味しいパン

何という事だ。人様よりパンを優先するとはわたくしはやっぱり人間失格だ。
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