帝国の手先

朝、飲みに行く夫を駅まで送っていく。帰りは終電になるだろうから迎えもよろしく、という。く、めんどくさい。が、私は散々自由に遊び回っているのだ、ここでケチをつけて自分の自由にケチをつけられては困る。

子供達とはそのまま、ピラルクーのいる水族館へ行き、ピラルクーやアシカショーやカエルなど見る。しかしカエルの愛らしいこと。触るのはさすがに出来ないが、大きな目にドッタリした体、いつまで見ていても飽きないかわゆさ。子供に引きずられるようにカエルの水槽から名残おしく離れる。

お腹が空いたとアラーム音を鳴らし始めた子供達に水族館の近くに君臨している大型ショッピングモールへ。子供達にラーメンとソフトクリームを食べさせる。私はここのクリームぜんざいが大好きだ。

あー、おいしい。私は貧しいお口をしているので、ソフトクリームも北海道のミルクを使いました!とか的な高級なソフトクリームは胃にもたれてしまう。シャビっとしたサラサラのソフトクリームが一番好きだ。

満足して買物をしていると、何やら人だかりがあり歌と共にうおーおー!と掛け声が聞こえてくる。太鼓の演奏でもしているのかと人だかりをのぞき込む。

息子がすぐにこれ、アニメの曲だよ、○○だよ!と歌っている人の名前まで知っている。

先ほどの掛け声は青く光る棒を振り回している熱烈なファン達の掛け声だったようだ。

しかし、歌うまいな。当たり前だが。

その後はCD買ったら握手できるらしく長蛇の列が出来ている。わたくしは心底心配になる。これだけ大人数と握手するのか?笑顔で?声まで優しくかけている。た、大変だ。

手が腫れてしまわないだろうか、大丈夫だろうかあのかわゆい歌手様は。あまり心配で微動だにせずに私が凝視しているので、またもや子供達に引きずられるようにその場を後にする。

さあ、かーちゃんもう行くよ!!と言われながら。やはり脳内8歳児、上の子にはすっかり子供扱いされている。

帰ってきてから、ぐーかぐーかと昼寝をして目覚めるとお母様と妹様が新車でやってきて、いろいろ食べ物を与えてくれる。

お母様達が帰った後はまたもや誰かがインタホーンを押す。

客人は最近頻繁にやって来て、そろそろ新しい車養ってもらうぜ、と車の営業マン。

お代官様、どうか勘弁して下さい、うちは幼い子供もいます、あとちょっと待って下さい、と懇願するも

いや、ダメですぜ、消費税も上がるし10万以上走っちゃってるぜ、この車。別のもっと若くてピチピチの車を養ってもらわなければならぬ!

そんなこと言わずに、お代官様、最近はこの老体が可愛くて8年で一度も洗わなかったのに今年に入ってもう3回も洗ってるんですぜ、もう少しこの老体を養います!

だめだだめだ!こいつはもう引き上げさせてもらうぜ、とにかく帝国から新しく若くてピチ車を養うようにご下命があったのだ、そちのような町人風情が逆らうなど許されるハズがなかろう!

的な押し問答する事、1時間。やっと帰って頂いた。(なお、上記の会話は脳内でわたくし仕様に勝手に変換されております。)

ふー、帝国様もなかなか優秀な手先をよこしてくるな。あともう少しでほだされそうだ。

ブルブル。これはヤバイ。塩でもまいておこう。帝国に抗うだけ抗ってやる。

悪霊退散!オンソワカ、マハリーク、マハーリタ、ヤンバル、バンバン、ジュゲム、ジュゲム、ゴコウノ、スリキレ、カイジャリ、スイギョノ、スイギョウマツ、ウンライマーツコーノ、デラックス!

よし、これでもうお祓いは済んだな。

なんだかめまぐるしい1日だったな。
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