奪いさられるモノ

今日は実家の手伝いデイである。それなのに実家に着くのが遅くなりそうだ。や、やばい。こ、こわい。

一般に恐れられているもの、地震、雷、火事、親父、ときて私はそれに妹がつく。ああ、めっちゃ怒られる予感しかない。急げ、わたし。

到着するとやはり首をつかまれ犬の散歩を言い渡される。はっ!承りましたと!王に仕える下っ端も下っ端の家来のようにヘコヘコしておく。

今日は客人に振舞うお食事の用意がカレーだと気がつく。あ、そうだった。3月は客人をもてなす日が2日連続であり、その第一日目はカレーだと決まっているのだった。

あれあれ。昨日もカレー、今日もカレーか。ま、よい。カレー好きだから。

もてなしの用意をしながら妹と話をしていると、この前江戸っ子ちゃんとはロシア人には勝てないという話をしたが、妹とは中国はやっぱりすごい、という話になる。

妹の友達、仮名を妹の友達なので小野妹子(おののいもこ)さんとしよう。

妹子さんの会社で中国出張から戻った人達がソフトキャンディ的なお土産を配った。そのお土産はこれがソフトなら日本のソフトキャンディは空気を食べてるもんだな、というくらいの固さ&ダイソンも真っ青の吸着力(吸引力か?ダイソンは)。
その恐ろしいばかりの吸着力で2人ばかりの歯の詰め物を歯から奪い去るという伝説を作ったキャンディだったらしい。

妹子さんはその伝説を聞いていたので、自分が食べる時は用心に用心を重ね、噛まずに口の中で舐めて飴のように食べていた。

ところが、妹子さん、ちょいとばかり詰めが甘かったのだろう。もうこんなに薄く小さくなったから噛んでいいだろうと思いひとかみするやいなや、あっという間に歯の詰め物を奪い去られてしまったらしい。

やっぱり、中国はすごい。ソフトキャンディひとつとってもその強靭さが違う。

お手伝いも終わり日も沈んだ頃に妹からのご下命通り、犬の散歩に行く。

寒いだけあって、空が澄んでいて、星が良く見える。この時間帯に天頂にオリオン座があると言う事はやはり春が近付いてきた証拠だ。

こういう空を見ると宮沢賢治が作った歌を歌いたくなる。

オリオンは〜空にたかく〜つゆとしもとをお〜とす〜

だったけ?

うん。田舎の良いところは歌を歌って散歩していても猪に会う危険しかないから安心だ。危険が安心て意味がわからないが。

さあ、早く戻ってお手伝いをしなければまた妹にガミガミ言われてしまう。

急げ、ワンコとわたし。


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