童話

かすれた声の鶏が階下からホケ~ホゲ〜と鳴いている。と思ったら実家の父がお~い〜二階の住人~そろそろ起きろぉぉ〜と、かすれた声で私と妹を起こそうと叫んでいる。

もうちょっと寝ていたいが、何度も鶏がホゲホゲ鳴くし、まずい事にあの鶏は怒らせると激しくクチバシでツツキに階段を登ってくる。これは鶏が本気を出す前に起きようと階下へ。

何にしても昨夜は実家の住人達に子供を押し付け遅くまで飲んでいたのだ。ここは殊勝にしなければいけない。

しかし考えようによっては、わたくしめは彼らの孫を日々面倒みていてあげるのだ。自分の孫を面倒みてもらっているのだ、ちょっとくらい実家でゴロゴロしていてもバチはあたらないであろう。と、今にもバチが当たりそうなへ理屈を思い浮かべる。

下の息子がかーちゃんは昨日3時まで遊んでいた、と吹聴してまわるので、起きてすぐに鶏…もとい父に、この不良娘、と言われる。

失礼な。わたくしめはちゃんと1時には帰ってきた。ただ、酒飲みに付き合ってしこたまカフェイン入りのお茶を飲んだので眠れず、妹と愚痴やら愚痴やら、それから愚痴やらを話した後にそれでも眠れず3時まで日記を書いていただけである。

しかし、今日は寒い。朝の犬の散歩は勘弁してもらったが、昼からの犬の散歩を妹に命じられる。仕方なく布団にもぐって漫画を読んで昼寝した後に、意を決して犬の散歩に行く。

寒い。だが今回彼女(犬)は大変やる気で、長い方のコース行く気満々。寒い。寒すぎる。しかし可愛い彼女が、ね?こっち行きましょう?と優しく手を引いてくれたら、大概の男はフラ~とついていってしまうものだ。

わたくしは男でもないし、実際は彼女(犬)がふんぬふんぬ、と一生懸命綱を引っ張って頑張るのでその情熱にほだされ長い方のコースへ。

しかし、田舎だ。人には滅多に会わぬ。人目を気にしなくてもいいので、おかしな格好で歩いていても大丈夫、歌っていても大丈夫。ただ以前カラスの鳴きまねをして田んぼを走り回ってカラスを追いかけていたら、近所のお婆さんに見られていて、どうしたの?何かあった?と尋ねられた時は顔が燃えるほど恥ずかしかった。

でも今日は、近所のおじいさんが二人で散歩しているところに出くわした。寒空の中を仲良く話し込み歩く姿はなんだかとっても愛らしい。

これが若い男の二人であったら別の意味で非常に妄想を掻き立てられ、愛らしく思うが。

逆に若い女の二人組だったらどうだろう?仲良く見えるけどほんとはギスギスしてるんじゃね?と別の意味で妄想を掻き立てられ、寒々しい空の下、寒々しさが増してしまうかもしれぬ。

そんな感じで散歩を終える頃には体がポカポカ。この勢いで自宅に帰らなければ、夕飯時まで実家にパラサイト確実と思い、早々に自宅へむかう。

そして即コタツにイン。そしてまたウトウト。これは体の調子が悪い証拠だ。こんなに眠いなんて。と、自分に言い訳。ね?今日夜ご飯かーちゃん調子悪いから手抜きでいい?と今度は子供に言い訳。いいよ!と子供からのありがたいお言葉。いつも手抜きなのにこれ以上何を抜けばいいのか自分でもわからぬが。

結局冷蔵庫の残りものをぶち込み鍋に。肉だけはめっちゃ安くなっていたいつも買わないランクのいい肉だったのでそれだけで何となく豪華な鍋に。ありがとう、豚さん。

ふう。今日はやはりゴロゴロしているだけなのに疲れた。それなのに、明日はMonday。おかしくね?時間早まってない?どうにかしてアインシュタイン…て、このフレーズこの前も使ったな。

えーと、ではどうにかしてシュレディンガーの猫。明日が月曜日だともう決定されているのかしら?今は明日が土曜日か月曜日か決定されていない曖昧な状態が重なり合ってるんじゃないかしら?(シュレ猫の話理解不能なので妄想デタラメ解釈お許し下さい…)

どしたら、明日が土曜日になる設定にかえれる?

それはね、1週間働いて金曜日になったら勝手にその設定になるのよ、赤ずきん。

まあ、おばあさん、それは素敵!つまり1週間我慢して働けってことね!もう!狼の腹に石詰め込みたいくらい、最悪な事実ね!

と、腹(腎臓)に石を溜め込んでいるオバはんがやっと妄想を止めて寝ることにしましたとさ…めでたし、めでたし。

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