二重螺旋構造

朝出勤の準備をしていると、同じように登校の準備をしなければいけないハズの双子がコタツにインして一心不乱に何か書いている。また、宿題でも忘れてたか?と覗くと、なんと漫画を書いている。

ちゃんと表紙まで作ってあるが主人公は完全ぱくりのあの巷で流行りに流行っている妖怪の猫だ。娘も完全にパクリだが、なかなか二人とも上手に書いている。ただコマ割があまりにフリーダムで上にいったり下にいったり大変読みにくい。

息子は僕は漫画家になる!と意気込んでいるが、その前にまずは学校行こか?だってほら、かーちゃんだって宇宙飛行士になる前に会社でパートしてるんだよ?

まあ、私の場合このペースと能力で行くとあと10回くらい生まれ変わらないと宇宙飛行士に辿りつけそうにないが…。

会社では文字通り黙って黙々と仕事をする。独り言は大変多いが。隣の人の仕事切羽詰まり度メーターがかなり上がっているのか、ピリピリとした空気を感じる。こういう場合またもや文字通り、あたり触りなく、触らずおいておくのが一番であろう。

そんな私も仕事が切羽詰っている。何から手を付けるべきかわからなくて、逆にボーっとしてしまう。そして独り言が尋常ではないレベルだ。最早私の隣に誰かいて話しかけているのだろうと、周囲の人が勘違いしそうな程ではなかろうか?

この独り言の癖は3人の子供を育て始めてからだ。毎日毎日ろくに喋れない子供達と家にこもって話相手がいなかったあの頃、とうとう私は一人二役をやるようになってしまった。話相手は自分だったのだ。

時がたち話相手はわんさか出来たが、仕事に集中しすぎて自分だけの世界に入ってしまうと途端に自分相手に話すあの頃の癖が出てしまうのだ。

まあよい。わりと私の課の人々は同じように一点集中型のお人達ばかりなので、パートのオバハンが何かブツクサお経を唱えていても気がつかない人達ばかりだ。ありがたい。

それにしても、わたくしがこの日記を書いている間にも下の息子はとうとう漫画家になり2巻目の漫画に取り掛かっている。1巻は全体が5ページ。セロハンテープで綴じてある斬新なデザインだ。

どうやら上のお兄ちゃんは担当編集者になったようで、電話の受話器を持って、はい。そうです。2巻来月発売です。よろしくお願いします、とエア編集長と話し込んでいる。大人気でしょうがない、早くもっと書くんだ!と下の息子に3巻目を書くように急かしてもいる。

下の息子は、どうせ1円でも売れないし…と悲観的観測をしながら2巻を書いている。

やはり母親が、話相手いなければ作ればいいじゃない?と自分を話相手にしてしまうような性格であるので、子供達もおそろしく手のこんだ漫画家になったら設定に入りこんでしまう、妄想力の持ち主達である。

おそるべし、二重螺旋構造…!この遺伝子めー!

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